※画像引用しています
こんにちは。
つばめが飛び交う季節ですね。夕方ビュンビュン飛ぶのはコウモリだったりします。
🐾 アブラコウモリの生態とトリビア 🐾
――「どこにでもいるけど、誰も知らない」屋根裏のご近所フライヤー
目次
📌 アブラコウモリの基本情報
- 和名:アブラコウモリ(油蝙蝠)
- 学名:Pipistrellus abramus
- 分類:哺乳綱 翼手目 ヒナコウモリ科
- 英名:Japanese pipistrelle(ジャパニーズ・ピピストレル)
- 体長:体のみで4〜5cmほど(飛ぶと大きく見えるのは羽のせい)
- 体重:5〜10g(軽すぎ注意)
- 寿命:野生下で3〜5年、飼育下では10年超も確認あり
- 分布:日本全国(北海道〜沖縄)、東アジア広域にも分布
- 活動時間:主に夕方〜夜間(薄明薄暮性)
💡「実は“日本最小の哺乳類のひとつ”です」
アブラコウモリの性格と生態
① 実は“街ナカ派”の都会暮らし
- 「コウモリ」と聞くと洞窟をイメージする方が多いかと思いますが、アブラコウモリは都会派コウモリ。
- 好きな住処は、アパートの屋根裏、シャッターの隙間、看板の裏、雨どいの中などなど。
- よく夕方に電線の近くをフラフラ飛んでるアレ、それ、だいたいアブラコウモリです。
💡「マンション住まいのご近所フライヤー」
② エコロケーションの達人
- 超音波を発して、反響で獲物や障害物を探すエコロケーション(反響定位)を駆使。
- 実際に耳で聞こえる「キッキッ」という音は出さず、人間には聞こえない周波数帯でバリバリ会話中。
- 飛びながら虫を探して、「あっ、あそこに蚊!」「よし、いただき!」みたいな世界を生きてます。
💡「高性能ソナー内蔵型、小型哺乳類」
③ ご飯は“空中キャッチ”が基本
- 食性は昆虫食。主に蚊、ユスリカ、蛾、小さな甲虫などをターゲットにしています。
- しかもこれらを飛びながら器用にキャッチ!まさに“空飛ぶハエたたき”状態。
- 一晩に100匹以上の蚊を食べることもあり、人類の味方説、急浮上中です。
万博で飛ばしたらよかったのかもなぁ。
💡「蚊取り線香より働く哺乳類」
④ 冬はちゃんと“冬眠”します
- 寒さに弱いため、冬になると建物のすき間や橋げたなどで冬眠モードに突入。
- 一般的に11月〜3月ごろは活動停止。もしこの時期に姿を見かけたら、レア中のレアです!
- うちの近所では家の雨戸の隙間なんかでもコウモリが冬眠してましたw
⑤ 子育ては女子会スタイル
- 初夏になると、メスたちは数十頭〜百頭規模で“女子寮”のような集団を形成し、そこで出産&育児を行います。
- 1回に1〜2頭出産。生まれた子はしばらくお腹にくっつきっぱなし。
- ちびコウモリたちはだいたい1ヶ月ほどで空を飛べるようになり、“ちびっこ爆撃機”としてデビュー。かわいい!!
💡「保育士ゼロで成立する育児システム」
アブラコウモリのトリビア集

1. 名前の由来は“油っぽい見た目”?
- 「アブラ(油)」の由来には諸説あり、体毛がツヤツヤしてるからとも、
焼くと油っぽい匂いがするからとも(食べた人がいたのかは不明です)……。 - 実際は地味な茶色の体毛にうっすら光沢ありで、意外とキレイめです。
2. 実は世界的には“珍しくない”けど…
- アブラコウモリ属の仲間はアジア圏を中心に広く分布。
- ただし、都市部で人間と共生できるタイプはわりと少数派で、「コンクリートジャングル適応型」として注目されています。
3. じつは…ウンチが宝!?
- コウモリのフン(グアノ)は、窒素やリンを多く含む優秀な天然肥料。
- 古くは洞窟などで大量に採集され、火薬や肥料の材料に使われていた歴史もあります。
- アブラコウモリのフンは量が少ないですが、ベランダや軒下で見かけたら「そこにいるな…」のサインです。
4. 飼える? → 法律的にNGです!
- アブラコウモリは野生動物(鳥獣保護法対象)であり、勝手に捕まえたり飼育することは禁じられています。
- もし保護が必要な場合は、自治体や動物救護団体にご相談ください。
- とはいえ、「野生で生きてこそカッコいい」タイプでもあります。
5. コウモリだけど哺乳類です
- 「コウモリって鳥?」「飛ぶけど哺乳類ってどういうこと?」と思われがちですが、
コウモリは“自力で飛行できる唯一の哺乳類”です。 - 羽のように見える部分は皮膚がのびた“飛膜”で、前足と指の間がグワ〜っと広がってる構造になっています。
💡「飛ぶために手を捨てた哺乳類」
まとめ
アブラコウモリは――
- 人のそばで暮らしながら、夜な夜な虫を食べてくれる
- 小さくて、音もなく、でもしっかり飛び回る
- 実は超ソナー持ち、超省エネ、超便利な“空の忍者”
身近すぎて気づかないけど、よく見たらすごいヤツ。
夕暮れどきに空を見上げて、クルクルと舞う影をよーく見たら、実はコウモリだったりします。
触るのは危険なので遠くから眺めてみて下さい。
⚠️ 補足:アブラコウモリを素手で触るのは絶対にNGです!!
① 狂犬病などの感染症リスク
- 日本では狂犬病はすでに根絶状態ですが、コウモリは例外的に狂犬病ウイルスを保有している可能性がある動物とされています。
- 海外ではコウモリからの感染例も報告されており、万が一のリスクを想定しての厳重注意が必要です。
「ちっちゃくてもウイルスの運び屋になり得る」――これはコウモリ界のちょっとした闇ですね…。
② 噛まれると地味に痛い&傷が残ることも
- アブラコウモリの歯は小さいながらも鋭く、噛まれると意外と深く刺さります。
- 「怯えた状態」「捕まえられて身動き取れない」などの状況では、自己防衛でガブッ!とされることも。
「この子、かわいい〜♡」→「あっ痛っ!!!」というパターン、結構多いです。
わたしも気を付けないと・・・
③ 法律でも保護対象!勝手に触るのは禁止
- アブラコウモリは鳥獣保護管理法の対象。
- 捕まえる・飼う・傷つける・脅かすなどは原則NG。もし屋根裏などに住み着いて困っても、勝手に駆除せず、自治体や専門業者へ相談するのが正解です。
「空から来たけど、保護対象。ちょっとややこしい存在です。」
もし触れざるを得ない状況なら…
- 落ちていたり怪我をしているコウモリを見つけた場合は:
- 厚手の手袋を着用する
- 素手厳禁!絶対に直接触れない
- 箱やタオルなどでそっと包み、専門機関へ連絡
💬「助けるつもりが自分がダウン…」では本末転倒です!